「昭和ドキドキ」(戦争の記憶を後世に伝えるためのサイト)で紹介 185
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癒やし系小説 「100年の空白を埋めた岩石学者 菊池安と白木敬一」 電子書籍 著者 森本正昭 出版社 22世紀アート アニメ動画 youtube 戻る |
岩石をテーマにした小説が書けるだろうか。 東京都の花はソメイヨシノであるが、東京都の岩石はと問われても答えることはできない。正解は無人岩なのだが、ほとんど知られていない。 この無人岩を最初に発見したのは菊池安である(1887)。2度の世界大戦をまたいで忘れ去られていたこの岩石を約80年後に白木敬一らが研究を再開する。白木は菊池の思いを背負って小笠原諸島・父島を再訪する。この地は米国の統治下にあった。懸命の努力の甲斐があって、その成果は世界中の関連学者に研究の輪が広がっていった。 人は生涯において様々な選択と決断を迫られるものである。人生はせいぜい100年であるが、岩石学の対象物は100万年単位の長さである。一度研究の方向性を決めるとやり直しは効かないものである。 家族はどのような思いで研究者の父を眺めていたのだろうか。 (2022.04.04) 森本正昭 記 |